JACK PURCELL(ジャックパーセル)の年代を見分ける方法【ヴィンテージコンバース】
2017/03/21
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コンバース社の看板商品と言えば、ALL STAR(オールスター)とJACK PURCELL(ジャックパーセル)この二つですね。もちろん他にも良いモデルはあるんですがこちらが同ブランドの顔とも言える存在と思います。
ジャックパーセルとは1932年から45年までワールドチャンピオンだった伝説的存在のバドミントン選手、ジョン・エドワード・ジャックパーセル氏の名前を取って出来たモデルです。氏の名前が付くぐらいですので始まりはバドミントンシューズだったんですね。
その初出は1932年にスポルディング社から出たモデルで出た当初はまだジャックパーセルの名前は付いていなかったようですが、
1935年更なる機能性向上のため、カナダにあります「BF.GOODRICH」社が開発を任されるようになり、販売されたものが正式に「ジャックパーセル」とされています。(ややこしいですが販売はまだスポルディング社)
ちなみに「BF.GOODRICH」社はタイヤメーカーです。現在はミシュラン傘下にいますが今も残っているブランドです。
1950年にスポルディング社との契約が切れた後に「BF.GOODRICH」社が製造、販売を一手に引き受けることになります。後の72年に、ようやく「コンバース(ELTRA社)」が製造販売を引き受け、コンバースのジャックパーセルが生まれます。
この為、30年代~40年代はスポルディング時代、50年代~70年代初期はグッドリッチ時代、70年代以降はコンバース時代と呼ばれています。
また、ジャックパーセルと言えば「スマイル」と「ヒゲ」ですね。
出典先サイト→「ILLMINATE」様
「スマイル」はトゥ(つま先)にある笑った口のラインのように見えるディテールの名称です。
「ヒゲ」は今やジャックパーセルの代名詞ともいえるロゴの名称で、ヒールパッチにある二つの三角形のマークの事を指します。実はヒゲには深い意味がありましてグッドリッチ社が製造していたジャックパーセルのインソールには、同じくグッドリッチ社が製造していた「PF FLYERS(ピーエフフライヤーズ)」ブランドに使用されていた「P・Fインソール」をそのまま使用していました。
「Posture Foundation(ポスチャーファンデーション)、略してP・Fインソール」
土踏まずの部分を高く盛り上がらせることで正しい姿勢が取りやすくなる画期的なインソールでこのインソールを横から見るとあの三角形のロゴマークに見えることからジャックパーセルの代名詞として使われるようになったそうです。
「ヒゲ」と呼ばれているロゴ部分はこのP・Fインソールのことを言っていたんですね。
それでは以上を踏まえ、ジャックパーセルの年代を見分ける方法をまとめましたのでご覧ください。
JACK PURCELL(ジャックパーセル)の年代を見分ける方法
年代はズレる可能性が有ります。
ジャックパーセルはインソールやヒールパッチ、ソール部分を見て見分ける方法が主流です。
50年代「BF.GOODRICH時代前期」
NO IMAGEです。。。(画像募集中です。)
ヒールパッチにまだ「ヒゲ」が入らずジャックパーセルの文字のみです。
60~70年代初期「BF.GOODRICH時代後期」
インソール
出典先サイト→長野県松本市 古着屋「panagorias」様
緑と白のカラーリングでPosture Foundation、RIGID WEDGE、PFとプリントされます。
出典先サイト→「ILLMINATE」様
72年にはコンバースに製造販売を渡すので、「CONVERSE」と入るこちらはその前後の物と思われます。
ヒールデザイン
出典先サイト→「Pigsty」様
ソールとボディを繋ぐように貼られているラバーが、ヒールの生地が二枚重なっている部分の盛り上がりが後のモデルより高いです。
また、この時代からヒールパッチに「ヒゲ」が入るようになります。
ソール
NO IMAGEです。。。(画像募集中です。)
アウトソール中央の赤いプレートには上から、
「BF.GOODRICH」
「JACK PURCELL」
「MADE IN U.S.A.」
と入ります。
ワイズ
出典先サイト→長野県松本市 古着屋「panagorias」様
出典先サイト→「Pigsty」様
内側のサイズスタンプの横にあるアルファベットの「S」「M」はワイズ表記の事で、ワイズとは横幅を表しています。
60~70年代の特徴の一つでこの時代は横幅がかなり細くナローに製造されていたので現行モデルと見比べると細さが一目瞭然です。
72年~80年代「コンバース時代(ELTRA社)」
インソール
出典先サイト→「ILLMINATE」様
P・Fインソールは引き続き使用されますが「CONVERSE」の名前のみ残ります。
ヒールデザイン
前時代と変わらず。
ソール
出典先サイト→「Pigsty」様
ソールの中心部にあるブランドロゴが入るこちらは古いタイプは「CONVERSE」ロゴがこのデザイン。
出典先サイト→長野県松本市 古着屋「panagorias」様
また80年代に入ると中央のロゴは現行モデルのロゴになります。以降はこちらのデザイン。
出典先サイト→長野県松本市 古着屋「panagorias」様
溝の無い平坦なソールである「スラブソール」に変わります。
出典先サイト→「JAM」様
70年代にはこちらの波型の溝が入る「ヘリンボーンソール」も見られます。こちらは復刻モデルでも見られます。(画像は復刻モデル)
~70年代から90年代のデザイン性の違いについて~
出典先サイト→「ILLMINATE」様
ジャックパーセルは70年代から90年代まで外見で見分けることが困難な程デザインが変わっていません。例えばサイドの当て布とか。(他には生地感とか作りの荒さで見分けられることはあります)
なので反対にデザインが良く変わっている時期であるチャックテイラー(オールスター)は同じ年代でも価格が高騰してますが、ジャックパーセルはそうでもありませんでした。ですが今や見かけること自体が少なくなったので、ジャックパーセルも高騰しています。(結局)
90~2001年「MADE IN U.S.A.最終期」
インソール
オールスターの「U.S.A.最終期」と同じインソールデザインになります。
出典先サイト→「ILLMINATE」様
見切れてますがこの時代で最も古いタイプはこの字体です。
また、2002年以降は「MADE IN U.S.A.」表記が無くなります。
ヒールデザイン
出典先サイト→ヴィンテージスニーカー専門店「オールドスニーカーズ」様
ボディとヒールを繋ぐラバー部分の盛り上がりが「平坦」になります。
ソール
出典先サイト→長野県松本市 古着屋「panagorias」様
スラブソールは変わらず。「MADE IN U.S.A.」の刻印はこれ以降無くなります。
2002年~「現行」モデル
アジア生産に切り替わるため、「U.S.A.」という文字は無いです。
~備考~「ライセンス系」
80~2000年代前半
出典先サイト→「Cider」様
「MADE UNDER LICENSE FROM CONVERSE INC U.S.A.」と入るこちらはコンバースのライセンス契約の元、他国で生産されているという証なので「U.S.A.」と入っていますがアメリカ製ではないです。
80年代から見られるので細かい年代は他のデザインを見て判別しましょう。
あとがき
出典先サイト→「Pigsty」様
お疲れ様でした。
オールスターは言わずもがなですが、ジャックパーセルはオールスターよりも細身でデザイン性もあるのに主張しすぎないデザインの為、その歴史上数々の著名人に愛されてきました。
過去にはスティーブマックイーンやカートコバーン、ジェームスディーン等が挙げられます。
今回はジャックパーセルでしたがオールスター、チャックテイラーの見分け方はこちらです↓
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以上「JACK PURCELL(ジャックパーセル)の年代を見分ける方法【ヴィンテージコンバース】」でした。