「TALON」ZIP(タロンジップ)を見て年代を見分ける方法【Hookless】

      2018/07/10

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ヴィンテージ衣料はタグで年代を判別できますが、使われているジップを見ても年代を見分けられます。それにより、場合によってはタグと見合わせてさらに細かい年代を絞り込めたり、タグが無くてもジップの種類によって大体の年代を見分けられたりします。

今回はヴィンテージ衣料の中でも使われることの多い「TALON(タロン)」社のジップの年代を見分ける方法をまとめました。

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「TALON」ZIP(タロンジップ)を見て年代を見分ける方法【Hookless社】

タロン社は前身となる会社があり、「HOOKLESS(フックレス)」社としてジップを製造していました。そのフックレス社のジップからまとめています。

~ご覧いただく上での注意点~

・年代は前後したりズレる可能性があります。

・復刻モデルのジップ写真を使用している場合があります。あくまで年代ごとのデザインの紹介です。

 

~36年以前「HOOKLESS」ZIP

2016-12-26_15h21_35 2016-12-26_15h21_41出典先サイト→「Pigsty」様

1910年代前半にその第一号となるジップを開発し、ジップの発展に大きく影響を与えたフックレス社。

37年頃に「TALON」社に社名変更したとされています。なので「HOOKLESS」と刻印されているジップは37年以前のものと判断できます。

しかし画像のように「HOOKLESS」と「TALON」の名前が同居している場合もあります。37年前後に作られていたのではないかと推測されます。

 

37年~「デコ」TALONジップ

デコ扇形

dsc06060 (画像は「WALDESS」社製のもの。実際は文字部分が「TALON」です。)

「TALON」に社名変更した後から使われる初期「TALON」ジップ。アールデコ調の線上刻印が持ち手部分に入る為、「デコタロン」と呼ばれている。

いくつか種類があり、これはその扇形のタロン。

デコ棒形

出典先サイト→「Pigsty」様

これは棒形。スライダー部分に線状の刻印有り。

デコベル形

2016-10-28_01h12_28出典先サイト→「Sunny Side Up」様

扇形と似ていますが少し形状が違うベル形。

 

37~40年代

デコ無し棒形、他

2017-01-17_12h05_32

スライダー部分にアールデコ調が無い棒形ジップ。他にも扇形、ベル形も存在する。この時代のデコ無し棒型は持ち手が太くて短めです。

ジップの機構

dsc06763

ジップのトップがコの字のツメになっている「コの字型」ジップは40年代までに見られるデザイン。

ジップエンドのデザイン

dsc05744

ジップの下部両脇にハトメが打たれる「ハトメ」ジップ30年代から40年代初期に見られます。

2017-01-17_12h07_05

ジップエンドがアールデコの刻印が入るこちらは40年代中期~後期デザイン。

 

50年代~

棒形

dsc05946

持ち手部分が少し長く、先端が若干丸みを帯びている棒形は50年代から70年代まで見られます。

ジップの機構

dsc05805

持ち手が下を向くとスライダーが動かなくなり、上を向くとロックが解除される仕組みで登場初期はピンロック(片ツメ)式です。50年代までに見られます。

 

60年代

五角形ジップ

dsc06420

扇形と似ているが形は角張り、整ったデザイン。

デカ五角形ジップ

dsc05799

アールデコ調のような刻印が持ち手に入る。ヘヴィアウターに多く用いられる。

ジップの機構

dsc05989

50年代はピンロック(片ツメ)だったのが両側に付くようになる、カムロック(両ツメ)式は60年代に使われていたもの。

 

70年代

dsc05798

涙の形状をしていることからそのまま涙タロン。主に70年代に見られます。

 

60~80年代「42」TALONジップ

dsc05815

名品の「42」TALONZIP。数あるジップの中でも性能がかなり高くデザインも良いとされています。60年代から使用されていたと言われていますが、実際に広まったのは70年代頃からです。

ジップの機構

dsc05829

60~70年代に使われるセミオートマチック式・オートマチック式へとジップ機構は進化します。(セミオートマチック式は一部50年代後半にも見られるそうです)

スライダーと持ち手の部分の接続部分が銀色の金具になります。ジップはこの年代をもって完成されたといえます。とはいえまだまだ性能は上がっていますが。

 

60~90年代「ロケットタロン」

dsc05790

出典先サイト→「Cider」様

出典先サイト→「Cider」様

先端部分が小さかったり太かったり、長かったり短かったりと形は微妙に違うものが多数出ていますが、60年代から見られるデザインの「ロケットタロン」

必ずではないですがボトムスには小さい物が付いたり、ヘヴィーアウターにはかなり大きなものが付いたりします。

(5/9 読者様から年代と名称のご指摘を受け修正しています。情報提供ありがとうございます。)

 

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あとがき

dsc05815

ジップからでも年代の情報量は多く得られます。しかしヴィンテージというのは非常に魅力的な世界ですね。また、年代が古ければ古い程ジップによって独特な世界観というかデザインになるのでそこも面白い所です。

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他にも有名な「IDEAL」ZIPの年代を見分ける方法はこちらです

「IDEAL」ZIP(アイディールジップ)を見て年代を見分ける方法

 

以上「「TALON」ZIP(タロンジップ)を見て年代を見分ける方法【Hookless】」でした。

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 - TALON・HOOKLESS(タロン・フックレス), ★Zip・Zipper(ジップ・ジッパー)について