Lee(リー)の主にタグで見る年代の見分け方【91-J カバーオール編】
2017/01/26
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1889年創業のLee(リー)ですが、1911年に衣料ラインを作って以来次々と名作を生み出してきました。その中でも代表となるのが今回紹介する「91-J」です。
ワーカー達のために生み出されたこの91-Jはその耐久力と実用性からすぐさま世のワーカー達を虜にしました。
1925年に強度、耐久力を兼ねた新しい素材の「JELT DENIM」を発表します。そして創業者のH.D.Leeが1928年に心臓発作で他界します。その意思を継いだLeonard C. Staplesが同じく1928年に発表したのが「91-J」です。101-Jと同じで発表当初からほとんどその形は変わっておらず、当初からいかに完成されていたモデルなのかがわかります。そして「JELT DENIM」の技術もこのモデルに流用されているのです。
そんな「91-J」の主にタグで見る年代の見分け方をまとめました。
Lee(リー)の主にタグで見る年代の見分け方【91-J編】
年代は多少ずれる可能性が有ります。
また、写真には復刻モデルを使用していることがあります。
~30年代前半「初期ハウスタグ」
背景に家のマークが付くハウスタグと言われるモデル。
左下にモデルの「91-J」右下にサイズ表記のみのシンプルなタグで襟の上の生地に付きます。
~初期ハウスタグの中でもタグには種類があります~
・初期ハウスタグでも初出なのはハウスマークロゴの上部に「UNION MADE」Leeの下に「TRADE MARK」「REG」表記。こちらは20年代頃との見方があります。
・初出と後出の中間はLeeの下の「TRADE MARK」が「REG U.S. PAT OFF」表記に変わり、
・後出タグは「SHURUNK」表記が入り始める上の写真となります。
38~46年「後期ハウスタグ」
出典先サイト→「archeologie」様
「SANFORIZED」表記が家の中に入り、またその他の情報も色々入ってきます。
この年代のタグまでの大きな特徴の1つとしてLeeの「e」マークが斜め上を向いている所です。
タグが襟の部分に付いていたら初期、うなじ部分なら後期とされています。
出典先サイト→長野県松本市 古着屋「panagorias」様
「e」が水平なのもあります。
また胸ポケットにもこの年代ならではなディテールがあります。
それは左胸ポケット中央にスリットが入っており、懐中時計を入れられるようになっています。
更にその裏地にはミミ(セルビッチ)が付いています。
40年代後半~50年代前半
出典先サイト→「archeologie」様
ハウスマークが消え「斜めe」が無くなり「Lee」の文字体が水平に太くなる。また、「L」の字体の下線端が外にはねているのがわかる。
「Lee」のすぐ下には斜めで「JELT DENIM」と入り、その下には斜めでない「SANFORIZED」が入る。(水平の「JELT DENIM」表記も混在しています。)
50年代後半~60年代初期 「三角タグ」
四角から三角タグ(リボンタグとも呼ぶ)に変わる。タグのデザインは四角時代と似通っている。
また60年代初頭から胸ポケットに「ピスネームタグ」が付くようになる。
(画像は復刻モデルです。)
そして50年代製までは大きいボタンに「ロングL」と言われるボタンが付く。
出典先サイト→長野県松本市 古着屋「panagorias」様
このようにLの下が長い。
基本的には50年代までだが60年代にも見られる。(余った在庫を使っていたのでしょう。)
61年~60年代中期
NO IMAGEです。。。(画像募集中です。)
40年代後半~50年代前半と同じデザインの四角タグに戻ります。
しかしこちらは字体がやや細くなっているのと「L」の下線端が直角にはねています。(今までは斜めに撥ねています。)
また横一列だったモデル名とサイズ表記が2段に分かれるようになります。ここが大きなポイントです。
そして「ロングL」ボタンはボタン自体の大きさが一回り小さくなる。(なのでボタン面積いっぱいに文字が入る印象)
(画像は復刻モデルです)
上記の画像だとちょっとわかりづらいかもですが、この時代はボタン自体が小さくなるが、字は前時代のそのままの大きさみたいな感じです(語彙力のなさ・・・)
60年代中期 「®(レジスター)マーク」
出典先サイト→長野県松本市 古着屋「panagorias」様
60年代中期から®マークが付くようになる。
出典先サイト→長野県松本市 古着屋「panagorias」様
タグに®マークが付いていてもピスネームには付いていない物もある。また、「UNION MADE IN USA」表記も確認されており、モデル変換の混在期なのでどちらか片方だけあったなかったりします。(M.R.にも同じことが言えます。)ようはごちゃごちゃってことです。
ボタンも、
ロングLとそうでないものと混在している時期になります。
70年代前後 「M.R.マーク」
®マークの隣に「M.R」マークが入るようになる。
また、上部に合った「UNION MADE」は下部に移動し、「UNION MADE IN U.S.A.」と表記されるようになる。
70年代中期~
出典先サイト→「Pigsty」様
この時代から一気にシンプルになります。ロット番号も消え専用ラインという概念はタグから消えます。
「SANFORIZED」「UNION MADE IN USA」表記が入ります。
このタグはそれはそれで愛着があるんですが時代背景を知っていると寂しいものがありますね。
80年代
更にシンプルに。
「Lee」と「®、M.R.マーク」「MADE IN USA」表記のみ。
あとがき
出典先サイト→「archeologie」様
いわゆるカバーオールの紹介でしたが最近ではまたまた人気が出てきたようですね。ずっと着てる身としては嬉しい限りです。僕のスタイルは良くないですが(汗)この子のスタイルはとてもいいし、ポケットも多くて使いやすいしで便利な子なんです。着る物に困るとついつい着ちゃうんですよね。インディゴもアジが出てくるのでそういった面でも楽しませてくれます。
皆さんもカバーオール着ましょう。
またLeeの名作であるストームライダーの年代を見分ける方法もこちらでまとめましたのでご覧ください↓
Lee(リー)をタグで年代判別【101-LJ STORM RIDER(ストームライダー)編】
タグからしてクールです。
以上「Lee(リー)の主にタグで見る年代の見分け方【91-J カバーオール編】」でした。