PILGRIM(ピルグリム)のタグで見る年代の見分け方
2016/12/04
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今回は古着屋さんでもちょくちょく見かけるPILGRIM(ピルグリム)についてです。
そもそもPILGRIM(ピルグリム)とはストアのオリジナルブランドに属しています。
「何のストア?」と聞かれると、これまた聞いたことや目にしたことがおありでしょう「SEARS(シアーズ)」というストアから生まれたものなのです。
1900年代初頭からワークブランドの全盛期と言われる時代を過ぎ、中には今なお健在な3大ストアブランドというのがアメリカには存在していました。
「JC Penney(ジェイシーペニー)」
「MONTGOMERY WARD(モンゴメリーワード)」
そして
「SEARS(シアーズ)」
この3社です。
今でいうイオンの「TOPVALU(トップバリュ)」とかドンキホーテの「情熱価格」とか。
その会社のPB(プライベートブランド)のことですね。
上記の3社から出しているそれは物凄い数のPBを「ストアブランド」として古着界ではくくっています。
そして今回紹介するピルグリムはなんと1905年にラインがスタートし、主にソックスやストッキング、男性のシャツ、タイ、下着、子供服まで数多く取り扱い、ブランドが終わる1964年までのなんと60年間にも渡ってシアーズを支えた大黒柱だったわけです。
なので市場で目にするピルグリムはどんなに新しいものでも60年代の商品ということになります。そのデザイン性の高さや古さからも古着好きには今なお愛されているんですね。
そのピルグリムのタグで見る年代の見分け方をまとめました。
PILGRIM(ピルグリム)のタグで見る年代の見分け方
年代は多少ずれる可能性があります。
30年代からの紹介になります。
30年代「黒タグ」
NO IMAGEです。。。(画像募集中です。)
30年代のアイテムには黒地に金字のタグが付きます。自体はトゲトゲしいデザインで、シンプルな物もあれば背景も細かく描写される凝ったタグもあります。
40年代「筆記体タグ」他
40年代は基本的にシンプルなものが多いです。(それでも森林が描かれているものがあったりしますが。)次の50年代からタグにデザイン性がかなり出てきます。
出典先サイト→「Sunny Side Up」様
筆記体でシンプルなデザイン。
出典先サイト→「Six Pac Joe」様
筆記体の別パターン。こちらはインナーアイテムに付くもので30年代から40年代に見られる。
出典先サイト→「Cider」様
PILGRIMと太く書かれているデザインに「REG.PAT.OFF」と「SANFORIZED」が同時に入る40年代から50年代に見られるタグデザイン。
出典先サイト→「archeologie」様
こういったタグも。40~50年代に見られます。
出典先サイト→「Six Pac Joe」様
ヤシの木の入らないデザインでアロハシャツ等に付くタグ。
出典先サイト→「Sunny Side Up」様
「赤い雲状」のデザインのタグは40~50年代に見られるタグ。
50年代「雲タグ」他
50年代から60年代にかけてタグの種類が爆発的に多くなります。
その全ては載せきれないのですが、基本的なデザインは載せてありますので類似したデザインはその年代である可能性が極めて高いです。例えば「青い雲状」のタグはデザインがいくつも出てますが、50年代特有のデザインなので50年代と判別できます。
出典先サイト→「Six Pac Joe」様
雲のような枠の中にブランドロゴ。
出典先サイト→「Six Pac Joe」様
またこのデザイン、カラーで4つ星表記が付くものもあります。三角タグも存在しています。右側のロゴ表記がこの時代の物と次の時代の物と2パターン確認されています。
出典先サイト→「Sunny Side Up」様
アロハに付くタグ。この年代は文字の線が細く斜体なのが特徴。
斜体ロゴが縄で囲われたロープタグもあり、それは40~50年代のデザインです。
50年代~64年 「円タグ」他
出典先サイト→「Six Pac Joe」様
最後の60年代はブロック体の角ばった文字が特徴。
あとは雲状の枠が綺麗な楕円になり色が付くようになる。
出典先サイト→「Sunny Side Up」様
くり抜かれる物もあれば、このように中の円が塗りつぶされるパターンも。
出典先サイト→「SHACK-A-LUCK」様
サイドに三角状の線が入るこちらも60年代。
あとがき
出典先サイト→「Sunny Side Up」様
とにかくタグの種類が多いこと多いこと。後期にはカスタムラインもあってそのオリジナルのタグもあったりします。(タグ内に表記が入るのでデザイン自体は変わりません)後期になればなるほどどれだけラインを細かくしていたのかがわかります。
どういった経緯で終了してしまったかは定かではないですが経営方向で色々試行錯誤していたのでしょうか。1964年に終了してしまったブランドですがいまだに魅力的なブランドであることは言わずもがなですね。
以上「PILGRIM(ピルグリム)のタグで見る年代の見分け方」でした。